ドミノ (文庫)
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ファンタジー、ミステリ、ホラーと、傍流系文学すべてにわたるジャンル開拓者としての恩田陸の仕事は注目すべきものだ。本作は、2つの紙袋が偶然入れ違うという小さなできごとが、まさにドミノ倒しのごとく、しだいに大事件へと膨れあがっていく様子をコミカルに描いたスラップスティック・コメディである。 7月のある蒸し暑い午後、営業成績の締め切り日を迎え色めき立つ生命保険会社から、差し入れ買い出しのためにOLが東京駅に向かって走りだす。ここを物語の出発点として、ミュージカルのオーディションを受ける母娘、俳句仲間とのオフ会のため初めて上京した老人、ミステリーの会の幹事長のポストを推理合戦によって決めようとする学生たち、従妹の協力のもと別れ話を成功させようともくろむ青年実業家、訪日中のホラー映画監督など、さまざまな人間が複雑に絡みあうなかで、物語は日本中を揺るがす大事件へと発展していく。 状況ごとにかき分けられたプロット同士が因果律によって綿密にリンクしあい、登場人物の内面に深く入り込んだ視点によってできごとが相互主観的に語られていく。井上夢人の傑作『99人の最終電車』を連想させる作品だ。人物造形や状況描写などが多少パターン化されている感は否めないが、登場人物が東京駅に集うクライマックスに向けて、ジェットコースターに乗っているかのような気分で一気に読ませる手練には驚嘆せざるを得ない。エンターテイメントに徹した快作である。(榎本正樹)
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出版社/著者からの内容紹介
些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作!
一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。下剤を盛られた子役の麻里花。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。昼下がりの東京駅、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが倒れてゆく!
Oh,My God!! 怪しい奴らがもつれあって、東京駅は大パニック!
文庫版 鉄鼠の檻 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
シリーズ最大の難事件!
京極堂、結界に囚わる。
忽然と出現した修行僧の屍、山中駆ける振袖の童女、埋没した「経蔵」……。箱根に起きる奇怪な事象に魅入られた者――骨董屋・今川、老医師・久遠寺(くおんじ)、作家・関口らの眼前で仏弟子たちが次々と無惨に殺されていく。謎の巨刹(きょさつ)=明慧寺(みょうけいじ)に封じ込められた動機と妄執に、さしもの京極堂が苦闘する、シリーズ第4弾!
内容(「BOOK」データベースより)
忽然と出現した修行僧の屍、山中駆ける振袖の童女、埋没した「経蔵」…。箱根に起きる奇怪な事象に魅入られた者―骨董屋・今川、老医師・久遠寺、作家・関口らの眼前で仏弟子たちが次々と無惨に殺されていく。謎の巨刹=明慧寺に封じ込められた動機と妄執に、さしもの京極堂が苦闘する、シリーズ第四弾。
暗黒童話 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
死者の眼球が呼び覚ます悪夢の記憶とは?
事故で記憶と左目を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植で死者の眼球の提供を受けたのだが、その左目がある映像を再生し始めて……。天才・乙一の初の長編ホラー小説がついに文庫化。
内容(「BOOK」データベースより)
突然の事故で記憶と左眼を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植手術で死者の眼球の提供を受けたのだが、やがてその左眼は様々な映像を脳裏に再生し始める。それは、眼が見てきた風景の「記憶」だった…。私は、その眼球の記憶に導かれて、提供者が生前に住んでいた町をめざして旅に出る。悪夢のような事件が待ちかまえていることも知らずに…。乙一の長編ホラー小説がついに文庫化。
ストームブリンガー―永遠の戦士エルリック〈4〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
最愛の妻を何者かに拉致されたエルリック。魔剣ストームブリンガーを手に探索の旅に出るが、“新王国”の地は、“混沌”と手を結んだパン・タン=ダリジョール連合軍に侵略されつつあった。戦乱の渦中に否応なく巻きこまれるエルリック。だがこれらは、迫り来る“混沌”と“法”の怖るべき戦いの前哨戦にすぎなかったのだ!「魂の盗人」「闇の三王」「忘れられた夢の隊商」の3中篇と、表題長篇『ストームブリンガー』収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ムアコック,マイクル
1939年イギリス生まれ。1961年、エルリックものの最初の短篇である「夢見る都」を『サイエンス・ファンタジイ』に発表し、斬新なキャラクター設定で読者を瞠目せしめる。続いてホークムーン、エレコーゼ、コルムなどエルリックの転生ともいえる主人公たちのシリーズを立て続けに発表、『永遠の戦士の世界』を作りあげた
井辻 朱美
東京大学人文系大学院比較文学科卒、白百合女子大学文学部教授、作家、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
トワイライト〈3〉闇の吸血鬼一族 (単行本)
出版社 / 著者からの内容紹介
ラブ&ブラッド! ヴァンパイア・ロマンス 急展開の第3弾
百年のあいだ孤独だったヴァンパイアのエドワード。転校してきたベラはエドワードと許されぬ恋に落ちる。たがいに惹かれあうふたりを、もうだれも止められない。しかし、ベラを狙う凶悪なヴァンパイアが忍びより……。
内容(「BOOK」データベースより)
百年のあいだ孤独だったヴァンパイアのエドワード。転校してきたベラはエドワードと許されぬ恋に落ちる。たがいに惹かれあうふたりを、もうだれも止められない。しかし、ベラを狙う凶悪なヴァンパイアが忍びより…。ラブ&ブラッド!ヴァンパイア・ロマンス急展開の第3弾。
ダーク・タワー〈6〉スザンナの歌〈下〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
こここそが本物の世界、“暗黒の塔”へと到る唯一の現実だった!スザンナの安否に焦燥しながら、追跡行をジェイクとキャラハン神父に委ねたエディは、ローランドとともに1977年のメイン州に飛んだ。そこで彼らは、衝撃の人物と出会うことになる…。一方、スザンナ/マイアとの距離を縮め続けたジェイクらが陥った危機とは。完結目前の驚愕と絶望、ついにすべての謎がここに出揃う。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
キング,スティーヴン
1947年メイン州生れ。貧しい少年時代から恐怖小説を好む。高校教師、ボイラーマンといった職業のかたわら執筆を続け、’74年に『キャリー』でデビュー。好評を博し、以後『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを生み、“モダンホラーの帝王”と呼ばれる
風間 賢二
1953年東京生れ。武蔵大学人文学部卒業。『ホラー小説大全』で第51回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ダーク・タワー〈6〉スザンナの歌〈上〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
スザンナが消えた。あの忌まわしき魔道師の水晶球“十三番目の黒球”とともに―。“狼”との死闘の前後、秘かに支配力を増していた第四の人格マイアの意志のもと、スザンナは妖魔の子を産むためにひとり1999年のニューヨークへと転移していた。何者かに操られるように行動するマイアの意図とは。そして、残された一行に彼女を追う術はあるのか。いよいよ大詰めの第6部、緊迫の開幕。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
キング,スティーヴン
1947年メイン州生れ。貧しい少年時代から恐怖小説を好む。高校教師、ボイラーマンといった職業のかたわら執筆を続け、’74年に『キャリー』でデビュー。好評を博し、以後『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを生み、“モダンホラーの帝王”と呼ばれる
風間 賢二
1953年東京生れ。武蔵大学人文学部卒業。『ホラー小説大全』で第51回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
トワイライト〈2〉血は哀しみの味 (単行本)
出版社 / 著者からの内容紹介
ラブ&ブラッド! ヴァンパイア・ロマンスシリーズ第2弾
どこから来たの? どうやって生きてきたの?
わからないことばかりだけど大好きなの。
エドワードの正体を知ったベラは心を決めた……。
内容(「BOOK」データベースより)
どこから来たの?どうやって生きてきたの?わからないことばかりだけど大好きなの。エドワードの正体を知ったベラは心を決めた…。
片想い (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが…。十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた、傑作長篇ミステリー。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
東野 圭吾
1958年、大阪生まれ。大阪府立大学電気工学科卒。エンジニアとして勤務しながら、1985年、「放課後」で第31回江戸川乱歩賞受賞。1999年、「秘密」で第52回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
時をかける少女 〈新装版〉 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
君たちのお父さんやお母さんも胸をキュンとさせたあの永遠の名作がアニメ化
君たちと同じ年頃、お父さんは理科室で出会った少女にドキドキし、お母さんも謎めいた同級生の男の子に胸ときめかせたんだ。そして、ラベンダーという言葉が忘れられないものになった。すべてはこの物語が原因でね。
内容(「BOOK」データベースより)
放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。このにおいをわたしは知っている―そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始めた。思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない想い。わたしたちの胸をときめかせる永遠の物語もまた時をこえる。